“文化の違いを埋め、アジアのお客様をサポートすることが使命”

2021年以降、In-Visionは株式会社コーレンスと業務提携をしている。その進捗状況やメリットについて、コーレンスの営業担当である小山内高志さんにお話をうかがった。

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コーレンスはヨーロッパの機械メーカー約150社の代理店であり、高い専門性を持った従業員170人が、それらの機械を日本で販売・サポートしている。ドイツ人と日本人の経営陣が、ヨーロッパのメーカーと日本の顧客の双方の商習慣や要望を同等に考慮し、また尊重するように努めている。技術サービススタッフは、据え付け、メンテナンス、修理などのサービスを自社で提供できるよう、代理店を務めるメーカーへ長期間出向き、製品について学ぶ。このサービスは、日本全国の顧客から高い評価を得ている。

“日本の国内メーカーから機械を購入する感覚で、いつでも弊社のサポートを受けられるのです。これはお客様にとって非常に大きな意味を持ちます”

株式会社コーレンス 営業担当 小山内高志

提携のメリット

これまでの協力関係の進展について、コーレンスではどう感じているのか?

“製品には絶対的な自信を持っている”と小山内氏は言う。“私たちが求めているのは、オンリーワンの製品です。販売会社は常にユニークなセールスポイントを持つ製品を求めており、In-Visionのパワフルな光源はまさにそれです。In-Visionは独自のパワフルな光源を持つことで、他のDLPプロジェクションメーカーとは一線を画しています。現在はアジアのお客様に製品を紹介している段階で、グントラムスドルフの営業部門と常に連絡を取り合っており、多大なサポートを受けています”

なぜ、アジア市場にとって、このような協力体制が重要なのか?

“アジア諸国には独特なビジネス文化があります。コーレンスは、ヨーロッパ諸国とアジア諸国双方のプロセスを理解し、文化の違いのギャップを埋めるよう努めています。交渉にはそれぞれ異なるダイナミクスがありますが、弊社が間に入って橋渡しをすることにより、重大な誤解などを未然に防ぐことができます。この重要な役割を果たすべく、弊社ではしっかりとした社員教育がなされています。また弊社は企業文化も素晴らしく、在籍年数の長い社員がほとんどです。

技術的に日本よりヨーロッパの方が進んでいる分野も多数あるため、このような協力体制は、日本やアジアのお客様にとって、利用可能な最良の技術力を活かし、自国のイノベーションにつなげる可能性を与えてくれます。

過去には日本に事務所を構えて機械を販売していたヨーロッパメーカーが、業績不振によって撤退せざるを得ないケースを目の当たりにしてきました。この場合、機械を購入したお客様への日本国内でのサポートは途絶えてしまうのです。しかし弊社が責任を持って日本で販売する機械では、そのようなことは起こりません。お客様を大切にする精神において、In-Visionとコーレンスは同じ価値観を共有しているのです“

“このような協力体制は、日本やアジアのお客様にとって、利用可能な最良の技術力を活かし自国のイノベーションにつなげる可能性を与えてくれます”

アジアにおけるDLP UV印刷の発展

アジアにおけるDLPプリンティングの可能性について、小山内氏は“これからは、例えば射出成形のような従来の製造工程に代わり、新しい製造工程が採用され始めるでしょう”と語る。日本では、すでに新しい製造工程を採用したスタートアップや中小企業がたくさんあります。大手メーカーがこの流れに乗るのは時間の問題でしょう。より新しい3Dプリンターや新しい材料が開発されれば、より広い範囲のアプリケーションに適用できるようになり、多くの大手メーカーも3Dプリンティングのトレンドに加わることになるでしょう。しかし、その前に課題もあります。

現在、日本でDLP方式を採用している3Dプリンター製造メーカーは3、4社しかありません。その中で、In-Visionのようにパワフルな光源を自社製造しているメーカーはありません。強力なUV DLPプロジェクターが市場に認知されれば、日本市場を大きく後押ししてくれるでしょう。アジアには自動車、エレクトロニクス、ゲーム機、工作機械など、3Dプリンターのユーザーとなりうる有力メーカーがたくさんあります。ハイエンドの分野では、3Dプリンターの開発研究者に働きかけ、私たちが道を切り開かなければなりません。DLPプリンターが将来的に普及するために必要なプロセスでしょう。日本は海外で発明された技術を輸入し、それを発展させ商業化するのが得意な国であることは、歴史が証明しています。いったん市場が確立されれば、一気に製品が出回ることになるでしょう。日本は間違いなく、3Dプリンター界の世界的リーダーになり得るでしょう“

小山内高志氏について

2010年コーレンス入社。高い英語力を活かし、セールスエンジニアとして日欧間の様々な輸出入業務に携わる。専門分野は、光学、機械、電機分野。

コーレンスの歴史について

ドイツ人社長クラウス・コーレンス氏によって1948年に東京で設立されて以来、ヨーロッパの一流機械や特殊部品の輸入に力を注いでいる。第二次世界大戦後、ドイツ国民は本国へ送還され、日本におけるドイツ関連の事業はすべて停止された。コーレンスの前身であるC.コーレンス商会は、ドイツ企業として初めて事業の再開を許され、戦後の日本の復興を支えた。当時の起業家精神は、現在でも同社の企業文化の一部となっている。